最大損失、耐圧特性、高域特性、・・・
実用化したばかりのゲルマニウムトランジスタは、真空管より圧倒的に劣っていました。
しかし、小型、省電力、そしてなにより”ソリッドステート”という圧倒的な未来感。
1960年代、トランジスタアンプの歴史が始まりました。
1966年
真空管に比べて圧倒的に性能が劣るゲルマニウムトランジスタを使って、いかに”実用的”なアンプを作るか。
出力トランスを使ったり、段間位相反転トランスを使ったり、はたまたPK分割位相反転回路をトランジスタに応用したり、当時の技術者の試行錯誤や経験の末、最初の標準回路が誕生しました。
1968年
最初の標準回路が確立した後も、常に進歩のための努力は続けられていました。
その中でも最大の問題点”出力コンデンサ”を取り外したい。
最初のOCL(アウトプット・コンデンサ・レス)回路がここに誕生しました。